タイ人ツアーに同行する

夫の古くからの友人が日本に観光旅行でやってくることになり、「オマエも来い」という連絡があった。
夫の友人は南タイの人。夫と同年代なのだが、まだ独身。一回り以上若いガールフレンドと一緒に九州を回るツアーに参加した。久しぶりに会う友人なので、仕事を調整して家族で九州に向かった。大分でツアーに合流。夫の友人P氏とそのガールフレンドが参加したツアーは、30名ほどのタイ人客からなっており、その多くはP氏と同じ南タイの人々。カルーセル麻紀にクリソツのガイドさんもタイの人。日本人は運転手さんと我々だけ。結局、このツアーに2泊3日同行することになった。

最初の訪問地は別府温泉。我々も別府に行くのは初めて。どんなとこやろと思っていたのだが、行ってみると、日本人は少数で、観光客の大半は、タイの他、韓国・中国という感じ。「温泉」というより「onsen」と表記するほうがぴったりくる。何というか、近未来的国籍不明観光地だった。
翌日に向かった熊本城や水前寺公園でも、本当に韓国からの観光客だらけで、驚いた。
奈良も観光地なので、外国からの観光客は多いが、欧米の観光客も多いせいか、観光場所が拡散しているせいなのか、特定の国々が突出して目立つというあまりないように思う。

というわけで、アジアンな都市・別府と熊本をタイ人ツアーと一緒に回るという希有な経験をしてきた我々なのである。

夫のタイでの友人は、なぜか南タイ出身者が多い。南タイの人は、地域的連帯感が強く、タイに住んでいるときも、仲間を連れてしょっちゅう遊びに来る。それで自然に知り合いに南タイ出身者が多くなっていく。他の地域のタイ人に言わせると、南タイ人気質というのがあって、政治好き・議論好きで、ズケズケとした物言いでちょっと図々しいというようなことらしい。対応がおだやかで日本人並みに「建前と本音」に乖離のあるタイ人から見ると、こういう南タイ人気質はしんどい、と言う。でも、我々のような外国人から見ると、こういう南タイ人気質は、こちらも気をつかわなくて良いし、すごく楽だ。慣れるとすごくつきあいやすい人たちだと思う。

ただ、今回九州を一緒に旅した南タイの人たちは、そういうイメージからかけ離れた大人しい人たちで、バスの中でもとても静かだった。都市の中間層以上の人たちが多かったからかも知れないが。

ところで、タイ人の観光を見ていておもしろかったのは、日本人のツアーみたいに日程を詰め込まないところである。1日に回る観光地は多くない。せいぜいで2~3カ所。それをゆっくりゆっくり回る。団体行動は苦手みたいで、観光地につくとてんでばらばらに観光し、おみやげ物屋さんを回りつくし、それでいて集合時間にはなんとなくみな戻ってきている。ホテルでも、ロビーで明日の予定を確認する人々、さっさと部屋に入る人々、それぞれ超マイペース。感心してしまった。

超マイペースで思い出したのだが、タイ人ガイドさんのマイペースぶりもすごかった。
ゆっくりペースの観光で、予定はどんどん後に倒されていく。観光地を一つキャンセルしてみたり、食事時間をその場で早くしたり遅くしたりするので、博多もんの運転手さんとしょっちゅう言い合いになっていた。日本語のわからないタイ人たちは悠々としたものだが、我々は何度もはらはらさせられてしまった。後で運転手さんに聞いたのだが、食事するレストランや宿なども、すべてタイの代理店の方で決めてくるのだそうだ。なので、長いこと観光バスの運転手をしている人でもまったく聞いたことのないレストランを指定され、駐車場所がなくてあわてることもしばしばだとか。熊本に行く途中でよったトンカツ専門レストランでは、全員エビフライ定食、熊本での夕食は、だだ広いチャンコ料理屋で、日本人の観光ツアーだったらまず寄らないところなのだそうだ。恐らく、タイ側としては、タイ人にもなじみのある食べ物である「天ぷら」「刺身」「しゃぶしゃぶ」などを網羅した食事を提供したいという思惑があるだろう。途中で気づいたのだが、豚肉が出る料理の時は、さりげなく別テーブルが用意されている。忘れていたが、南タイにはイスラム教徒の人も多い。恐らくこのツアーにもイスラム教徒の人が混じっているのだろう。トンカツ屋での全員エビフライには、こんな事情も絡んでいると想像。こういうところ、日本人にはわかりづらいタイ側の配慮なんだろう。


観察するに、別府や熊本にアジア諸国からの観光客が多くなってきたのは、ごく最近のことらしい。なので、対応する人々、バスの運転手さん、レストランやホテルで働く人々には、とまどいも多いようだ。旅行中なんどか運転手さんの愚痴めいたことを聞かされたし、レストランでも、こちらが日本人だとわかると、従業員の人がほっとしたように「ああ、日本人の方ですか」と話しかけてくる。関西人から見ると、九州の人は人なつこくて気だてがよいという感じなのだが、それでも言葉が通じない外国人相手ではたいへんなのだろうと勝手に想像してしまった。九州の人、頑張ってください。

ところで、タイ人ツアーならでは、と感心したことがもう一つあった。
バスの中にいると、ひっきりなしに食べ物が回ってくる(笑)。
タイから持ってきた物もあるし、みやげ物屋で買ったものもある。
とにかく何か食べているという感じだった。
それから、車内販売みたいなのもあって、ツアーを計画したタイの旅行代理店の
「特選日本おみやげリスト」みたいなのが客に配られる。
漢字模様の湯飲みとか味付けのり以外は、これも「日本風」のお菓子ばかり。
このお菓子というのが、見たことのないようなお菓子ばかりで、
おっぱいの形をしたチョコとか、これとセット(?)になるとかいう、
「開運キャンデー」というのもあって、こちらはキャンデーの形が「チ○コ」になっていた。
恐らく、タイの業者が、タイ人観光客向けに「日本風」グッズを作って、売りつけているのだろうと想像。味見してみなかったので、味のほどはわからなかったが、値段も手頃で結構買っている人が多かったようだ。

2泊3日駆け足でまわるうちに、ツアーの人々とも仲良くなった。月曜日から仕事のある我々は、今日でお別れ。最後に福岡で別れたときは、みんなでタクシー乗り場まで見送ってくれた。
夫と愚息は奈良に戻り、私一人、職場に戻る。明日からまた仕事。疲れ切った週末だけど、楽しかった。毎年、この季節になると酷暑のタイから逃れ桜を見に来る友人たちの接待で追われる。私たちはこれをタイ人の「熱暴走」と呼んでいるのだが、タイ人に振り回されるのは結構楽しかったりする。

ツアーのことばかり書いて、友人P氏のことはすっかり忘れていたのだが、
知り合って以来、連れ歩く彼女が頻繁に代わって、いつになったら落ち着くのだろうと
思っていたのだが、どうやら今回で決まりのようだ。元気いっぱいの彼女に完全に仕切られている。でもすごく幸せそうで、こちらもほっとする。満開の桜の下で、写真を取り合う姿はしあわせそのものだった。
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写真の人たちは、ツアーに参加していた人たちで、友人P氏ではありません。念のため。
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by yamato1724 | 2008-04-06 20:00 | タイ


段々いよいよ益々不定期更新になってきましたが頑張ります


by yamato1724

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