タイの庭
以前、タイに住んでいたとき、農村によく足を運んだ。
タイの農村を歩いてみて面白いのは、その屋敷地の活用ぶりである。
昔、本で読んだことがあるのだが、インドネシア、ジャワ島の農村は、人口爆発で
農地が不足し、いわば「超」零細農家が多い。しかし、田んぼの面積だけ見ると、
絶対暮らしていけるはずがないような家族の生活がそこそこ成り立っているのは、
その屋敷地の高い生産性にあるのだそうだ。
つまり、屋敷地の庭で、豚や鶏・アヒルを育て、果物の木を植え、野菜を栽培し、
それを市場で販売して、現金収入とする。むしろ、米からの収入よりも、こういう屋敷地の
活用によって生まれる収入の方が多いこともあるらしい。
タイの農村地域は、ジャワほど人口稠密ではない。したがって、その屋敷地もより
広大である。坪換算して500坪以上の屋敷地もザラであるし、1000坪以上の
屋敷地を持つ農家も多い。その屋敷地の活用も、また活発である。
田んぼもほとんど持たず、夫に先立たれた女性が、庭先での養豚一筋で、
子どもを育て上げ、家も新築した、と自慢げに話してくれたことがある。
それくらい、屋敷地は重要であり、生産性は高いのである。
屋敷地はまた、その家の「顔」でもある。
タイ人もまた、庭いじりの好きな人々である。ただただ生産性を求める家もあれば、
庭の作り方やデザイン、コンセプトにこだわる家もある。タイ人は花好きなので、
庭一面を花畑にして、軒先からも蘭を吊したりする家もある。仏日には、自分の
庭で摘んだ花をもち、お寺に向かうのである。
タイ・花のある庭
私が今でも思い出す庭がある。大木が生い茂り、その葉が涼しい影を作り出していた。
木の上では、ゼミが激しく鳴いているにもかかわらず、その下は、涼しげで静寂な
空間が広がっている。そこに竹のベンチを持ち出して、気持ちよさそうに眠っている
家の人・・・。そんな庭を持つ家々がけっこうあった。
思わず、ずかずか入り込み、ご挨拶。「こんにちは〜(^^)」
家の主は一瞬、怪訝な顔をするが、事情を説明すると、快くもてなしてくれる。
そして、庭の木をぐるりと見回すと、竹竿を持ち出し、木の上の方をツンツンと
突っつくような仕草をする。
そうすると、竹竿の先には、今木からもいだばかりの青いマンゴーがぶらさがっている。
これをお茶うけに出してくれるというのである。
「田舎だから何もないけれど・・・」
タイの人々も日本人と同じ挨拶をする。
そうして、青いマンゴーの皮をむき、実を一口大に切っていく。
小皿には、ナムプラー、砂糖、唐辛子などを混ぜ合わせたものが入っている。
それにマンゴーをちょっと浸して、口に放り込むのである。
ちょっとすっぱくてリンゴのような味のマンゴーに砂糖と唐辛子の混ぜあわせをつけると、
何とも言えない不思議な味がする。
でも慣れるとなかなか美味しいんだよね。
で、その庭先からもいだばかりの青いマンゴーをいただきながら、ぼそぼそと
世間話をする。こちらが片言しか話せなくても、ウンウンと聞いてくれる。
至福のひとときだったなあ・・・(笑)。
マンゴーのシーズンが終わると、農村のお茶請けは、ジャックフルーツになったり、
パパイヤになったりする。でも、いつも、家の主は「何もないけれど・・・」って言いながら、
庭の木々の中から、お茶請けになりそうなものを探してくる。
それがすごくうれしくて、そして羨ましかった。カッコエエなあ。
心の中で密かに、自分もこういう庭作りをしたい・・!と思っていた。
そして時は流れ、今、自分も、粋なタイの農村ライフを目指し、日々努力を重ねている。
屋敷地というのは恥ずかしいくらい、タイの農家のン十分の1の広さしかないけれど・・。
というわけで、憧れのタイ風ガーデンを目指して、とまらない私。
今度は、アケビとグミを注文してしまった・・・。どこに植えるんだ??
タイの農村を歩いてみて面白いのは、その屋敷地の活用ぶりである。
昔、本で読んだことがあるのだが、インドネシア、ジャワ島の農村は、人口爆発で
農地が不足し、いわば「超」零細農家が多い。しかし、田んぼの面積だけ見ると、
絶対暮らしていけるはずがないような家族の生活がそこそこ成り立っているのは、
その屋敷地の高い生産性にあるのだそうだ。
つまり、屋敷地の庭で、豚や鶏・アヒルを育て、果物の木を植え、野菜を栽培し、
それを市場で販売して、現金収入とする。むしろ、米からの収入よりも、こういう屋敷地の
活用によって生まれる収入の方が多いこともあるらしい。
タイの農村地域は、ジャワほど人口稠密ではない。したがって、その屋敷地もより
広大である。坪換算して500坪以上の屋敷地もザラであるし、1000坪以上の
屋敷地を持つ農家も多い。その屋敷地の活用も、また活発である。
田んぼもほとんど持たず、夫に先立たれた女性が、庭先での養豚一筋で、
子どもを育て上げ、家も新築した、と自慢げに話してくれたことがある。
それくらい、屋敷地は重要であり、生産性は高いのである。
屋敷地はまた、その家の「顔」でもある。
タイ人もまた、庭いじりの好きな人々である。ただただ生産性を求める家もあれば、
庭の作り方やデザイン、コンセプトにこだわる家もある。タイ人は花好きなので、
庭一面を花畑にして、軒先からも蘭を吊したりする家もある。仏日には、自分の
庭で摘んだ花をもち、お寺に向かうのである。
タイ・花のある庭
私が今でも思い出す庭がある。大木が生い茂り、その葉が涼しい影を作り出していた。
木の上では、ゼミが激しく鳴いているにもかかわらず、その下は、涼しげで静寂な
空間が広がっている。そこに竹のベンチを持ち出して、気持ちよさそうに眠っている
家の人・・・。そんな庭を持つ家々がけっこうあった。
思わず、ずかずか入り込み、ご挨拶。「こんにちは〜(^^)」
家の主は一瞬、怪訝な顔をするが、事情を説明すると、快くもてなしてくれる。
そして、庭の木をぐるりと見回すと、竹竿を持ち出し、木の上の方をツンツンと
突っつくような仕草をする。
そうすると、竹竿の先には、今木からもいだばかりの青いマンゴーがぶらさがっている。
これをお茶うけに出してくれるというのである。
「田舎だから何もないけれど・・・」
タイの人々も日本人と同じ挨拶をする。
そうして、青いマンゴーの皮をむき、実を一口大に切っていく。
小皿には、ナムプラー、砂糖、唐辛子などを混ぜ合わせたものが入っている。
それにマンゴーをちょっと浸して、口に放り込むのである。
ちょっとすっぱくてリンゴのような味のマンゴーに砂糖と唐辛子の混ぜあわせをつけると、
何とも言えない不思議な味がする。
でも慣れるとなかなか美味しいんだよね。
で、その庭先からもいだばかりの青いマンゴーをいただきながら、ぼそぼそと
世間話をする。こちらが片言しか話せなくても、ウンウンと聞いてくれる。
至福のひとときだったなあ・・・(笑)。
マンゴーのシーズンが終わると、農村のお茶請けは、ジャックフルーツになったり、
パパイヤになったりする。でも、いつも、家の主は「何もないけれど・・・」って言いながら、
庭の木々の中から、お茶請けになりそうなものを探してくる。
それがすごくうれしくて、そして羨ましかった。カッコエエなあ。
心の中で密かに、自分もこういう庭作りをしたい・・!と思っていた。
そして時は流れ、今、自分も、粋なタイの農村ライフを目指し、日々努力を重ねている。
屋敷地というのは恥ずかしいくらい、タイの農家のン十分の1の広さしかないけれど・・。
というわけで、憧れのタイ風ガーデンを目指して、とまらない私。
今度は、アケビとグミを注文してしまった・・・。どこに植えるんだ??
by yamato1724
| 2005-06-24 14:07
| 趣味
段々いよいよ益々不定期更新になってきましたが頑張ります
by yamato1724
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